心配性の依頼人 依頼者のAさん 心配性な人です。 受任(依頼者が司法書士に債務整理を委任する)後、すぐに電話が「先生、このまえ頼んだのどうなってます?」 「昨日受けた案件ですよね。面談でもお話したように、相手方(債権者)から過去の履歴が開示されるまで、1ヶ月くらいかかるので、ちょっと待ってください。開示されたら連絡しますから」 しかし、その3日後また電話がかかってくる「どうしました?」「どうなりました?」 「このまえお話したようにまだ、状況はわかりません。開示されたら連絡しますので待ってください」 また数日後同じ会話が繰り返されることに「心配なのはわかるが、こんなに頻繁に(電話が)かかると困るな。うちは貧乏事務所でお客さん少ないから、業務が妨害されるということはないが・・・」 このお客さんの案件は過払いになって(払いすぎた利息が返ってくるので債権者に請求する)いて裁判になりました。一緒に東京地裁に同行することに、 Aさんはお兄さんと一緒に来ました。 「Aさん、時間が○時○分ですから5分前には法定に入りましょう」 「ちょっとたばこ吸って来ます」 お兄さんに「喫煙所は1階なんだけど間に合いますかね?」 「いつもあんなんですから」 心配性の割には豪快というかいいかげんというか 法定に入る時間になりましたが、まだこない。しかし待つしかない。 Aさんやっと現れるが全然落ち着いている。「どうも」 「それでは法定に入りましょう」 「Aさん、中に入ったら出席表のような紙がテーブルにおいてあるので、名前を記載してください」 Aさん、法廷の中に入っていって自分の名前をかく用紙をみつけたようです。 やれやれ・・ Aさんこちらに向かって何か言ってる。今裁判中なんで法廷の中でしゃべらないで・・・・ こちらは必死で手で書くジェスチャーをして記載するように求めました。しかし、Aさん、ますます何か言ってる。 近くにいって「Aさん、とにかく名前書いてください」 後でAさんから「紙に名前を○で囲むように書いてあったんだけど、名前を書いていいんですか」 裁判は始めての経験で勿論慣れてなく手続きもわからないのは確かですが「それは私の支持が間違っていてすいませんでした」といいつつ心の中では「それくらい臨機応変にやってほしいなー。小学生じゃないんだから」やれやれ、次回期日が思いやられるな・・・ そのAさんも無事訴訟が和解により支払金額と支払日も決まり、あとは入金を待つだけです。いったん私の事務所口座に入金されて、それからAさんの口座に「事務所料金」を差し引いて振り込みます。 「さて、明日はAさんの過払い金の入金日だ。Aさんもずーと気になってたようだから、早めに入金確認してAさん口座に振り込んでやらないと」 僕の事務所は、朝9時から夜9時までが営業時間です。 しかし、時間外も事務所電話は僕の自宅まで転送しているので夜中に電話でたたき起こされることもあります。 朝は自営業のメリットでぎりぎりまで寝てます。 朝7時に電話がかかってきました。「過払い金が僕の口座に振り込まれたらどうやって僕にわかるんですか?」 「僕から電話しますから」「なんやかんや」「はいはい、じゃそういうことで」Aさんの話につきあってたら終わらなくなるので、適当に終わらせました。 しかしAさん心配なのはわかるけど、営業時間は守ってほしいなー、 とりあえず寝よう。 そして、入金確認しようと思ってたら、午前中に「もう入りました?まだですか?」 「Aさん朝も言ったように入金が確認されたらこちらから電話しますから待っててください」「この調子じゃまたかかってくるなー入金確認にいこう」と業務を中断して銀行に ・・・ その後、入金確認してAさん口座に振り込み完了、Aさんに連絡して「この事件終了」 よかったーおわりおわり、ほっとした。Aさんの案件終了。 その後Aさんから「先生入金確認しました」「よかったですね」「○フルへの支払なんですが、このお金から払うんですか?」「それについては、今回入金したお金はAさんのお金ですから、ご自身の金銭管理のなかで入出金はご自由にしてください」「なんやかんや」 「・・・・ということで宜しくお願い致します」 事務所によって依頼者の債務について、依頼者の過払い金から返還するように金銭管理までやっている事務所もあるが、(これについては依頼者も過払い金を○○に使用したい。 債務の返還は分割で払いたい。と希望する人もあり、「勝手に人の過払い金を債務の返還にするな」と怒る依頼者もいてなかなか難しい。当事務所は過払い金については、できるだけ、依頼者の希望に沿って原則即依頼者に返還する。債権者との交渉で一括返済したら、債務額を(法定利息金額よりも更に)減額してくれる会社もあり、その場合、依頼者の意向も確認して、過払い金を返済にして一括減額返済を債権者と交渉するような調整はしている。) Aさんの場合は、特にこちらから調整する必要もない案件なので、そのままAさんに返還した。そのくらいは自分でかんがえてほしいな。 依頼人もいろいろ・・・です
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